医薬部外品(薬用化粧品)とは?化粧品との違いとメリット
医薬部外品(薬用)洗顔料OEMの作り方とオープン処方の活用
ニキビケアなど、より明確な効能を訴求したい場合は医薬部外品(薬用化粧品)が選択肢になります。承認された有効成分を規定量配合することで、化粧品では表現できない効能効果を標榜できるようになります。
| 項目 | 化粧品 | 医薬部外品(薬用化粧品) |
|---|---|---|
| 位置づけ | 人体への作用が緩和なもの | 特定の効能効果が認められたもの |
| 効能表現 | 化粧品の効能効果56項目の範囲内 | 承認された効能効果を標榜できる |
| 有効成分 | 概念なし | 承認された有効成分を規定量配合 |
| 手続き | 届出 | 承認申請(品目ごと) |
| 開発期間 | 短い | 長くなりやすい |
| 費用 | 相対的に低い | 相対的に高い |
| 全成分表示 | 全成分表示が必要 | 表示指定成分等のルールが異なる |
| 販売単価 | 設定の幅が広い | 訴求力を背景に上げやすい |
医薬部外品を作るための前提条件
医薬部外品の洗顔料を作るには、医薬部外品製造販売業許可を持つOEMメーカーへの依頼が必須です。化粧品の許可しか持たないメーカーでは製造できないため、問い合わせの初期段階で許可の種類を確認しておきましょう。
また、有効成分を規定量配合する必要があり、処方の自由度は化粧品より制限されます。「あの成分も入れたい」という要望が、有効成分の安定性や承認内容との整合で通らないケースもあるため、処方設計は早い段階でメーカーと詰めることになります。
オープン処方を活用したショートカット
医薬部外品開発のハードルを大きく下げるのが、オープン処方の活用です。オープン処方とは、OEMメーカーが既に医薬部外品として厚生労働省の承認を得ているベース処方を指します。
既承認の処方を活用すれば、申請期間と費用を大幅に短縮できます。ゼロから承認申請を行う場合は1年以上を見込む必要がありますが、オープン処方であれば数か月単位での立ち上げが視野に入ります。
| 比較軸 | オープン処方の活用 | 新規に承認申請 |
|---|---|---|
| 期間 | 短い(数か月規模) | 長い(1年以上を見込む) |
| 費用 | 抑えられる | 高額になりやすい |
| 独自性 | 他社と処方が近くなる可能性 | 独自性を確保しやすい |
| 香り・使用感の調整 | 承認範囲内で一部可能 | 自由度が高い |
| 向くケース | 初参入、スピード重視 | 大型ブランド、長期戦略 |
逆に言えば、処方が同じでも売れ方はまったく変わります。処方の独自性に固執して1年を費やすより、まず市場に出して反応を得るほうが、事業としては早く前に進むケースが多いのが実情です。
医薬部外品を選ぶべきかの判断基準
- 選ぶべき:ニキビケアなど明確な悩み訴求を軸にする/販売単価を上げたい/ドラッグストアや卸展開を狙う
- 急がなくてよい:まずブランドの世界観を検証したい/予算と期間が限られる/初回はテスト販売である
薬機法と表示の注意点|化粧品の効能効果56項目という線引き
洗顔料OEMで最も慎重に扱うべきなのが、パッケージ表記と広告表現です。化粧品で謳える効能効果(56項目)を逸脱した表現は薬機法違反となり、修正費用だけでなく、ブランドの信用にも関わります。
化粧品で言えること・言えないこと
化粧品の効能効果は範囲が定められており、その外側の表現は認められません。医薬部外品であっても、標榜できるのは承認された効能効果の範囲に限られます。
| 表現の方向性 | 化粧品での扱い | 考え方 |
|---|---|---|
| 皮膚を清浄にする | 認められる範囲 | 洗顔料の基本的な効能 |
| 肌をひきしめる | 認められる範囲 | 化粧品の効能効果の範囲内 |
| 皮膚にうるおいを与える | 認められる範囲 | 洗浄後の使用感訴求として整理 |
| ニキビを治す | 不可 | 医薬品的な表現 |
| シミが消える | 不可 | 効果の保証・医薬品的表現 |
| 毛穴が永久になくなる | 不可 | 効果保証にあたる |
| 医師も推奨 | 慎重な確認が必要 | 保証・推薦表現として問題になり得る |
パッケージに必要な法定表示
デザインを進める前に、記載が必要な項目を押さえておきましょう。抜け漏れがあると、印刷後の刷り直しという最も避けたい事態になります。
- 製造販売元の氏名(名称)と住所
- 品名(製品名)
- 全成分表示
- 内容量
- 製造番号または製造記号
- 使用上の注意
- 原産国(輸入品の場合)
広告表現で追加的に注意したいこと
薬機法だけでなく、景品表示法の観点も無視できません。裏付けとなる根拠なく「業界最安」「効果No.1」といった表現を使うことは避けるべきです。
体験談やレビューを使う場合も、個人の感想が効能効果の保証と受け取られる構成になっていないか確認が必要です。広告と分かりにくい形での宣伝依頼にも規制があるため、インフルエンサー施策を行う際は表示ルールを整理してから進めましょう。